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2014年度研究加速リトリート開催に向けて
今年もJSTのサポートによる研究加速:膜蛋白質構造基盤プロジェクトのリトリートを行います。会場は去年に続き淡路島にある淡路夢舞台国際会議場です。 会議そして研究交流にも非常にふさわしい場所です。
本プロジェクトでは、ERATOプロジェクトで確立した技術を進化させ、また自由電子レーザーSACLAなどの新技術を取り入れることにより、幅広い受容体/創薬ターゲット 膜蛋白質の構造解析を創薬サイクルに組み入れられる速さにまで加速することを目指しています。また、現在解かれている構造は結晶中で一つの状態のスナップショットにすぎず、 基礎医学を含む生命科学の広い分野において、立体構造と共に受容体の生理的機能のより深い理解が求められています。上述のような新技術を用いることで、創薬ターゲット 膜蛋白質を異なった活性化状態や他の蛋白質との複合体として解析し、生理的状態におけるダイナミックな機能研究へと深化させることを目指しています。
本プロジェクトは京都大学分子細胞情報学研究室だけでなく、国内外の多くの研究室と協力して研究を行っています。リトリートでは、最新の研究状況に関する意見交換だけでなく これからの方向を見据えた議論、そして、多くの若手研究者との研究交流を目的としています。特に、今年度から実際にSACLAを用いてデータを測定することが可能となっており、 理化学研究所SACLA応用技術開拓グループの研究室メンバーにも参加してもらうことで議論を深めたいと考えています。
(2014年5月 岩田 想)